「水上の競技は地味・迫力がない」は本当?競馬とは違う種類の臨場感がある【競馬ファン向け】

水上競技の臨場感を競馬と比較|Boat-V ブログ 競馬と比較

競馬場の蹄音や砂けむり、大歓声に慣れている方からすると、「水の上を走る競技って、なんとなく地味そう」と感じるかもしれません。

結論を先に言うと、ボートレースのモーター音は、実はかつてよりだいぶ静かになっています。ここは正直に認めた上で、それでも現地観戦ならではの別の迫力がある、という話をします。

モーター音は「爆音」ではなく、実は年々静かになっている

ボートレースのモーターは約400ccの2サイクル2気筒で、最高出力は31PS(BOAT RACE公式「モーター」)。かつては排気音の大きさも観戦の魅力の一つでしたが、BOAT RACE公式「減音」(用語辞典)によれば、2010年9月9日にボートレース宮島へ導入されたことをもって、全国24場すべてが「低騒音型モーター(減音モーター)」になりました。周辺への騒音配慮から進められてきた切り替えの最後の1場が宮島でした。

つまり現在のボートレースは、「爆音」というより、環境に配慮して意図的に静かにされた音が主流です。「地味・迫力がない」というイメージの一部は、この静音化の結果として実際に当たっている面があると言えます。

それでも現地でしか味わえない迫力——至近距離の旋回と水しぶき

一方で、静音化が進んでも変わらない魅力があります。それは観客席とレースの物理的な近さです。

ホームストレッチ(正面スタンド側の直線)を走る艇は、スタンドのすぐ目の前を通過します。特に1マーク(第1ターンマーク)は、見どころは最初の1ターンで説明した通りスタートから最初に攻防が起きる最大の見どころで、6艇が一斉に旋回する際にハンドルさばきと同時に跳ね上がる水しぶきを間近で見られる観戦ポイントとして紹介されています(よかなび「6艇で競う迫力あるボートレースを間近で体感してみよう!」)。

ボートレースそのものが「水上の格闘技」と呼ばれることがあります(東京新聞デジタルBOAT RACE振興会 プレスリリース)。1マークでの攻防はその象徴的な場面の一つで、体感時速120km前後の全開状態でターンマークに接近し、ボート同士がぶつかりそうになっても自分のコースを譲らない、という激しい競り合いがよく引き合いに出されます(スポーツナビ「ボートレースを楽しむ3つのポイント」)。BOAT RACE振興会自身も2023年のCM企画で同じ呼び方を使っており、古い呼称というより今も使われている表現です。

競馬のパドックや返し馬が「見る」中心の観戦であるのに対し、ボートレースの1マークは旋回による水しぶき・艇の傾き・引き波が起こす水面の揺れを、肌で感じられる距離で見られます。音の迫力が控えめになった分、視覚と体感の迫力がより際立つ観戦ポイントと言えるでしょう。

そしてこの呼び方には、見た目の迫力だけではない意味合いもあります。ボートレースは接触・転覆のリスクと隣り合わせの競技で、選手は文字通り体を張ってレースに臨んでいます(転覆・失格の扱いは欠場・失格・特払いとはで解説)。「格闘技」という言葉には、見応えのある競り合いという意味だけでなく、選手が実際にリスクを負っているという敬意も込められていると言えるのではないでしょうか。

第1ターンマーク 第2ターンマーク スタンド(ホームストレッチ側・観客席) ※左回り。1マークはスタートから最初に攻防が起きる旋回ポイント
1マークの旋回は、スタートから最初に攻防が起きる観戦ポイント

ナイター照明との組み合わせも独自の魅力

7場あるナイター開催(ナイターの楽しみ方)では、照明が水面に反射する中での旋回・水しぶきが見られ、昼間とは違う見え方になります。音の迫力が控えめな分、光と水面という視覚的な要素の組み合わせも、ボートレースならではの見どころの一つと言えるでしょう。

まとめ

  • ボートレースのモーターは2010年9月の宮島導入をもって全24場で低騒音化が完了しており、「爆音の迫力」というイメージは現在の実態とは異なる。
  • その代わり、1マークの旋回・水しぶきをスタートから最初の攻防として間近で見られるという、競馬のパドック観戦とは違う種類の体感的な迫力がある。ボートレースそのものが「水上の格闘技」と呼ばれることがあり、1マークの攻防はその象徴的な場面。BOAT RACE振興会自身も今なお使う表現で、接触・転覆のリスクと隣り合わせで戦う選手への敬意という意味合いも込められている。
  • ナイター場では照明と水面の組み合わせも独自の見どころになっている。

よくある質問(FAQ)

Q. ボートレースのモーター音は今でも大きいのですか? A. 2010年9月9日にボートレース宮島へ導入されたことをもって、全国24場すべてが「低騒音型モーター」になっています。以前と比べて排気音はかなり抑えられており、「爆音」というイメージは、現在の実態とは異なります。

Q. 音の迫力がないなら、現地観戦の魅力は薄いのですか? A. 音以外の部分、特に1マーク付近での旋回・水しぶきを至近距離で見られる体感的な迫力は、静音化が進んだ現在も変わらない見どころです。

Q. ナイターと昼間、どちらが見どころが多いですか? A. 優劣ではなく見え方の違いです。ナイターは照明が水面に反射する中での旋回が見られ、昼間とは違った視覚的な魅力があります。

Q. 「水上の格闘技」とはどういう意味ですか? A. ボートレースそのものを指す呼び方です。特にスタートから1マークにかけて、体感時速120km前後の全開状態で6艇が接近し、ぶつかりそうになっても自分のコースを譲らない激しい競り合いがよく象徴として引き合いに出されます。BOAT RACE振興会自身も近年の広報企画で使っている、今も通用する表現です。あわせて、接触・転覆のリスクと隣り合わせでレースに臨む選手への敬意という意味合いも込められていると言えるでしょう。

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公式で確認するBOAT RACE公式「モーター」(用語辞典)BOAT RACE公式「減音」(用語辞典)BOAT RACE振興会 プレスリリース「水上の格闘技を極める!」

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